ユーザーと積極的に交流を図ろう
SNSではコンテンツを投稿し、発信する以外でも自社のブランドや商品・サービスのファンを増やしたり、ユーザーと親交を深めたりすることができます。投稿以外で自社の商品やサービスに関連するキーワードで検索(エゴサ)をしてユーザーと積極的に交流を図ることを「アクティブサポート」といいます。SNSでは、多数に向けてのコンテンツ発信だけでなく、ひとりひとりに対して丁寧にコミュニケーションを図ることでユーザーとの関係性を深めることができます。
自社の商品やサービスに関連するキーワード検索で見つかった投稿のうち、好意的な内容だけでなく不満や困ったことなどに対しても積極的にレスポンスを返していくことで、好感度の向上を狙えます。
ファンをより増やすためのキャンペーンを実施する
自社の商品知ってもらいたい、アカウントのフォロワーを増やしたい、ファンに喜んでもらいたいときは、SNSと連動したキャンペーンが効果的です。Twitterでは、公式アカウントのフォローや、特定の投稿をリツイートすること、キャンペーンに関連づいたハッシュタグを付けて投稿することなどを応募条件としたキャンペーンをすることができます。
Twitterではフォロー&リツイートだけで参加できて、その場で結果がわかるインスタントウィンキャンペーンはユーザーが参加しやすいです。定期的にインスタントウィンを行うことで、フォロワー離れを防ぐ効果も期待できます。
Instagramでキャンペーンを行う場合、特定のハッシュタグを付けて写真を投稿してもらうこと条件とするのが一般的な方法です。自社のアカウントにフォロワーを集めたい場合は、アカウントのフォローも応募条件に加えるとよいでしょう。
Facebookは気を付けなければいけません。なぜなら、Facebookではプラットフォーム規約でインセンティブ(賞品)を提供する行為について厳密に範囲が決められているからです。
TwitterやInstagramのようなファンになることや、投稿のシェアや「いいね!」を条件にすることは禁止されています。また、ユーザーが何らかの報酬が得られるような印象を与えるコンテンツ投稿も禁止されています。
ガイドラインに抵触しない範囲でのキャンペーンの打ち方でおすすめなのは、自社の投稿にコメントしてもらうことを応募条件とすることです。ガイドラインに違反するとアカウント停止もあり得ますので、あらかじめFacebookのプラットフォーム規約を確認しておきましょう。
誰もが喜ぶものよりもファンが喜ぶものは何か考える
キャンペーンを打つ前にガイドラインをあらかじめ確認する以外に注意すべきポイントが2つあります。
1. 獲得したい数値目標を立てること
キャンペーンによって獲得したいフォロワー数やエンゲージメント数などの数値目標を立てておくことで、キャンペーン実施後の効果や費用効果が明瞭にわかるようになります。
2. ファンではない人は集まらないようなキャンペーンにする
例えば、キャンペーンの当選賞品をギフト券にした場合、ファンやフォロワー以外にギフト券目当ての応募も来ます。自社アカウントのフォローを応募条件にしても、キャンペーンが終わるとフォローを外されてしまう可能性もあります。一過性のフォロワー増にはほとんど価値はありません。
キャンペーンの賞品は自社のファンやフォロワーが喜んでくれるものという視点で選びましょう。ターゲットとして設定したペルソナがヒントになります。インセンティブ(賞品)は誰もが喜ぶものよりも自社のファンが喜ぶものは何か考えたキャンペーンを行ってみてください!
何もしなければフォロワーは減っていく
キャンペーンがうまくいって多くのフォロワーが集まってくれたとしても、先に述べたように一過性のフォロワーになってしまってはもったいなさすぎます。継続的にフォロワーに喜んでもらえるコンテンツを投稿したり、アクティブサポートを行ったりしてコミュニケーションをとり続けることが大切です。
キャンペーンで獲得したフォロワーのアプローチは継続的に
キャンペーンを実施してフォロワーが増えた後、積極的な投稿やコミュニケーションを行わない場合、基本的にフォロワー数は減っていきます。キャンペーンはあくまでファンやフォロワーに喜んでもらうことや、それ以外の人たちに自社や自社の商品・サービスを知ってもらい、フォローしてもらうためのきっかけに過ぎません。
キャンペーンを実施することが目的なのでは無く、KPIやKGIに照らし合わせて、自分はどうしたいのかをしっかりと考えましょう。キャンペーンによって得たフォロワーに対して継続的にコミュニケーションを図り続け、ファンになってもらい、関係性を育てていくようにしましょう。
事前にSNSの最新のガイドラインを確認する
各SNSでは、キャンペーンの実施についてガイドラインを設けています。更新されることもあるので、キャンペーンを行おうとする際には、必ず最新のガイドラインを確認するようにしましょう。以下に各SNSの代表的な禁止事項を記載します。
Twitterの禁止事項
・複数アカウントを作成させない
・繰り返し同じツイートをさせない
Instagramの禁止事項
・コンテンツに誤ったタグを付けたり、それを促すこと
・Instagramが後援、支持、または運営するように見せること
Facebookの禁止事項
・Facebookページの投稿をタイムラインでシェアすることを応募条件にする
・投稿に友だちをタグ付けすることを応募条件にする
・Facebookが後援、支持、または運営するように見せること
この他にも規定がありますので、きちんと確認することを心がけましょう。ガイドラインを破ってしまうと、アカウントが凍結することもあります。キャンペーンの告知だけで凍結してしまっては、大きなリスクを負うことになります。また、ガイドラインは不定期に更新されるものですので、キャンペーンを実施する前にはガイドラインをチェックするのがよいでしょう。
アンバサダーを見つける
ファンを増やすために、既存のファンに「アンバサダー」になってもらい、SNSでの口コミを通じて魅力を広めてもらうのも非常に効果的です。
アンバサダーとはマーケティングでは自社の商品・サービスを愛用していて、かつ、その商品・サービスの良さを家族や友人など周囲に積極的に伝えてくれる人のことを指します。実際に商品・サービスを使っている身近な人からの口コミは信頼されやすく、信頼度が高い傾向にあります。
買い物では失敗したくない
買い物では失敗したくない消費者にとって、実際に商品・サービスを使用した人の声は、「売りたい側」が発信する情報よりも「公平で信頼がおけるリアルな情報」だと捉えられているからです。消費者庁「令和3年度版消費者白書」によれば、【商品やサービスの購入時に重視するもの】の調査において、『口コミ・評価スコア』は、20代で69.3%、40代でも58%です。
アンバサダーは広告塔として、理想的な存在です。私たちも思い当たる節はあることでしょう。特に若年層ほど口コミを参考にする割合は大きく、ターゲットとしてそうしたペルソナ設定をしている場合、ぜひ活用したいですよね。
アンバサダーを育成しよう
アンバサダーを育ててもっと口コミを広めてもらうためには、アンバサダーが喜ぶ取り組みを考えて実施しましょう。
- アンバサダーになり得る人を見つける
・自社のWebサイトやSNS上で募集する
・アンケート調査で「家族や友人にすすめたい」といった属性の回答をした人にアプローチする - アンバサダー限定のイベントなどを行う
・アンバサダーになってよかった、嬉しいなどと思ってもらえるアンバサダー限定のイベンや新品発表会を開催し、アンバサダーの愛着を深める
- 感想をSNSなどで発信してもらう
・アンバサダーには、イベントの様子、新商品の情報・感想などを個人のSNSから発信してもらうようにする
・ポジティブな口コミを自然にしてもらえるように継続して積極的に関わるようにする
SNS運用方法を理解したところで、次回「STEP26. SNS広告のやり方」で好感度や認知度の上昇、フォロワー数の獲得するための広告についてお伝えしますね!
YUKI