共感してもらえること喜んでもらえることを考えよう
ビジネスとしてSNSで発信するとき、自分の商品・サービスの特徴やセールスポイントをアピールしたくなる気持ちは十分わかります。しかし、そのような運用はうまくいかないことがほとんどです。通常のコミュニケーションでも同じですが、自分のことばかりアピールする人はけむたがれるもの。
自分の商品・サービスに関する「良い(と思っている)こと」よりも、自分の商品・サービスに関する「SNSユーザーに共感してもらえること・喜んでもらえること」を発信することがファンづくりには大切です。特にフォロワーが少ない初期段階の時期は、この考えを意識しましょう。
投稿のエンゲージメント率を上げる
SNSユーザーに共感してもらえる投稿、喜んでもらえる投稿には、大きく2つの傾向があります。
- 多くの人が注目する、タイムリーなコンテンツであること。
- ユーザーに「私のことだ!」と感じてもらえるようなコンテンツであること。
こうした投稿は、ユーザーの高い共感、反応(エンゲージメント)を得ることができます。「自分の商品・サービスの宣伝をするアカウント」ではなく、「私たちに嬉しい・役立つコンテンツを発信してくれるアカウント」と思ってもらえるように情報発信をしていきましょう。
ファンの満足を得るために複数のペルソナを設定する
複数のペルソナ設定で満足度を高める
コンテンツを考えるとき、ターゲットであるペルソナの趣味嗜好に合うコンテンツを作成しますが、ペルソナは1人に絞る必要はありません。1人に向けたコンテンツを作ることで明確な刺さるコンテンツにすることは大切ですが、ペルソナはあなたの商品で助けられる人です。
人は悩みを解決すると、またあらたな悩みが発生します。その悩みに対してあなたの商品もあらたにできるはずです。つまり、商品は決して1つではないということ。ペルソナの成長に合わせて商品を作る際にはこの点を意識したペルソナ像を設定する。そして、先に触れたSNS使用者の年齢分布や特性に合わせてそれぞれのSNSにマッチしたペルソナを設定するのが、効果的な使い分けです。
たとえば、チョコレートを販促する場合にSNSごとに複数のペルソナを設定すると・・・
自分へのご褒美として1日の終わりにチョコレートを楽しむ30代の女性の写真をアップして、チョコレートがある暮らしやライフスタイルを提案
チョコレートをの包み紙を山盛りに積み上げて食べても食べても止まらない様子を演出する
チョコレートを食べた時の罪悪感あるあるを箇条書きにして、それを解決するのがこのチョコレートですという悩み解決型の投稿文とチョコレートのアップ画像
このように、全く同じ商品やサービスであっても、それぞれのSNSが持つ文化や特性に合わせて、投稿を作り上げることで、高いエンゲージメントが獲得できます。
同じ投稿を複数のSNSで使いまわしている方が多いですが、そのような文化・特性を無視した投稿はユーザーの評価を得にくくなります。
しっかりとSNSの文化や特性に合ったペルソナを設定し、満足度の高いコンテンツを制作していきましょう!
「バズる」内容とは?
狙ってバズらせるのは難しいが要素はある
ペルソナに沿ったコンテンツ作りはとても大切で常に意識しなくてはなりませんが、それだけではSNSのビジネスにおける魅力の1つである新規のファン獲得に至りにくいのも悩ましいところです。そこで、たまにチャレンジングなコンテンツの投稿と、その拡散による新規ファンの獲得、いわゆる「バズる」投稿を狙いたいところです。
「バスる」10の要素とは? |
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> 斬新性、新しさ、驚きがある |
> 突っ込みたくなる、突っ込みどころがある |
> 誰かに話したくなる、友達にも教えたいと思わせる |
> 高いクオリティ |
> ギャップがある |
> 地域を限定するなど、ユーザーに「自分事」と思ってもらう |
> 有名人などのインフルエンサーを活用する |
> シンプルに参加できるキャンペーン |
> インパクトのあるプレゼントキャンペーン |
> タイムライン上に流れてきたときに目が留まるクリエイティブである |
SNSのアルゴリズムと独自の文化を把握する
より高い成果を得られる投稿手法を得るために
各SNSにはサービス開始から現在に至るまで、独自の文化が育まれて来ており、それらに影響を受けたユーザーには「反応しやすい傾向」というものも存在します。この傾向を把握しておくことで、より高い成果を得られるコンテンツの制作、投稿が可能になります。
ユーザーの興味のある、見たいと思っているコンテンツを優先的に表示するように最適化する仕組みのこと。どのSNSでも基本的に公開しておらず、常に進化しているが、基本的な要素やある程度の傾向はみることができる。
コンテンツの制作・投稿をターゲットに届けるためにはある程度把握していたほうがいい
それぞれのSNSには独自の文化が醸成されていてユーザーにも影響を与えている。結果として、SNSごとにユーザーの反応しやすい傾向は違うものになっている。
SNSごとの文化とそこに集うユーザーの特性を理解することで、高い成果を得られるコンテンツが作れる
適したコンテンツの作り方も発信の仕方も、どのSNSに投稿するかで異なる。アルゴリズムをある程度把握しておくことで、ターゲットに届きやすいコンテンツにできるし、文化を知っておくことで高い反応が期待できるようになる
より高い成果を得られる投稿手段を得るために、代表的なSNSのアルゴリズムや文化、ユーザーの特性に基づいた実践的な施策についてお伝えします。
Twitterのアルゴリズムと文化
Twitterには「ホーム」と「最新ツイート」の2種類のタイムラインが存在します。「ホーム」にはさまざまなアルゴリズムをもとにしたおすすめのコンテンツが表示され、最新ツイートはフォローしている人の投稿が時系列で表示される仕組みになっています。多くのユーザーは「ホーム」を中心に投稿を閲覧しているため、この「ホーム」にいかにして投稿を表示させるかが、ポイントになってきます。
ホームに上位表示されやすいポイント | |
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ポイント1 | 関連性や信頼度が高く、安全なコンテンツを投稿する |
ポイント2 | Twitterの制限文字数をフル活用し、多くの情報を提供する |
ポイント3 | 積極的な投稿と、多数のコミュニケーションをする |
Instagramのアルゴリズムと文化
Instagramは写真や動画を共有することに特化したSNSです。エンゲージメントを獲得するには写真、動画の投稿のクリエイティブが命ですので世界観のコンセプト設計が重要です。ハッシュタグ文化も他のSNSより色濃く浸透しています。また、ライブ機能などファン化しやすい機能も多数あります。
ビジュアルで表現することが直接の利益につながりやすい、飲食、ファッション、美容、観光、芸術などの業種に特に高い効果を発揮します。動画や画像を活用した視覚的な投稿と、ハッシュタグ選定がポイントになってきます。
ホームに上位表示されやすいポイント | |
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ポイント1 | 検索意図を意識したハッシュタグの選定を行い、最大値の30個つける |
ポイント2 | フォロワーと関連性の高いコンテンツを投稿し、発見タブの表示を狙う |
ポイント3 | ライブ機能でコミュニケーションをとる |
facebookのアルゴリズムと文化
facebookのニュースフィードは「ハイライト」と「最新情報」の2種類があります。「ハイライト」はfacebookのアルゴリズムによる複合的な判断で表示され、「最新情報」はフォローしているページや、友達の投稿が時系列に表示されます。多くのユーザーは「ハイライト」を中心にニュースフィードを見ています。
ハイライトに上位表示されやすいポイント | |
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ポイント1 | いいねやシェア、コメント、メッセージなどのアクションのやり取りの親密度 |
ポイント2 | 頻繁な投稿や投稿に対する滞在時間が長いこと |
ポイント3 | 読者にとって有益なコンテンツを提供していること |
プロフィールの作り込みは必須
信頼性の高い発信源が求められる時代となり、「何を言うか」よりも「誰が言うか」が重視される傾向にあり、WebやSNSの世界におけるプロフィールの重要性は日に日に増しています。プロフィールの作りこみはあらゆるSNSにおいて必須事項と捉えてください。
プロフィールを充実させることで、ユーザーの興味や信頼性を高め、フォロワー獲得につながるのは当然のこと、プロフィールの信頼性などが各SNSのアルゴリズムによる評価基準とされていることもあります。適当なプロフィールのはアルゴリズムによって低評価を付けられてしまいます。プロフィールは「何の専門家か?」一目でわかるような情報を掲載し、最新の情報にしておく、信頼性の高いページとリンクしておくことが望ましいです。
投稿記事の作り方について学んだところで、成功したコンテンツがもつ5つの要素について理解していきましょう。では、次回「STEP22. 成功する5つのポイント」もお楽しみに!
YUKI