SNS集客を始める前に決めておくべき4つのこと
とにかくSNSでやらなくちゃ!とアカウントを開設してしまいがちですが、その前に決めておくべきことが4つあります。それが、目標設定、ターゲット設定、SNSの選定、運用方針です。
1.目標を設定する(KGI・KPI)
なんとなく、とりあえずでSNSを始めてみても、思うような成果は得られないことがほとんどです。SNSを運用するのは、あくまでマーケティングの目標を達成するためだということを忘れないようにしましょう。「何のためにSNSを運用するのか」「成果が出ていると言える状態はどのようなものか」を明確にするために、最初にKGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)を設定しておきましょう。
2.ターゲットを設定する(ペルソナ設定)
SNSを運用するということは、今まで以上に多くの対象に向けて情報を発信することに他になりません。だからこそ、万人受けしそうなコンテンツを投稿しなければと思ってしまいがちですが、これは間違いです。ターゲットを広く設定するとコンテンツも、伝えたいこともぼやけてしまい、せっかくSNSを運用しても集客にも売り上げにもつながらないということになります。そこで、SNS運用の前に必ず「誰に向けて情報を届けたいのか」を掘り下げ、ターゲットを具体化することが重要です。
3.SNSを選定する
SNSにもいろいろな種類があります。そして、それぞれのSNSにはユーザー層の違いなど特徴があります。必ずしも1つのSNSだけに絞る必要はありませんが、注力すべきSNSを選んでおきましょう。自社のターゲットや商品にマッチしたSNSを選ぶことが大切です。
4.運用方針を決める
ビジネスとしてSNSアカウントを運用する前に、外部に向けた姿勢を示す運用ポリシーや内部でのルールを決めた運用マニュアルを作成しておくのが大切です。これらがあることで、安定的な運用にも役立ちますし、想定しないトラブルが生じてしまった場合でもきちんと対応ができるようになります。
自社のSNS運用の目標を設定する
まず、最初にSNSアカウントを運用するのに欠かせないKGIを決めましょう。KGIとは重要目標達成指標のことで、ビジネスにおける最終目標を定量的に計測するための指標で、SNS運用のKGIとは、自社アカウントの運用を通じて目指すゴールは何かということを具体的に明示することです。
自社がSNSを通じて目指すのは?
SNSマーケティングにおけるKGIのわかりやすいものには、「認知度の向上」「好感度の獲得・向上」「購買意欲の獲得」などがあります。ますばそれらのうち、何が自社として必要かを考えましょう。気を付けなければならないのは、KGIには具体的な数値を入れたうえで決定するということです。
最初に設定するKGIは大体が「認知度の向上」になります。例えば、提供するサービス・商品に対する現在の認知度が30%だから、20%増の50%を目指す、というような誰が見ても明確なKGIを設定しましょう。
ここが曖昧であったり、そもそも設定されていなかったりすること、SNS運用にブレが生じるだけでなく施策や発信による効果測定が明確になりません。SNSマーケティングの効果を確実に得るためにも、しっかり設定しましょう。
設定した目標を計測するために「指標」を設定する
KGIを設定したら、次にKPIを設定しましょう。KPIとは、「重要業績評価指標」のことです。ゴールであるKGIを達成するための過程を計測できるように数値化したものです。KPIの設定により、ゴールに向けてクリアすべき条件を明確にし、現在の状態を把握することができます。
指標を設定すると、ゴールに向けた達成度がわかる
KGIによってKPIの内容は変わります。たとえば、KGIが「認知度の向上」であれば、KPIとしては「フォロワー数」「投稿を閲覧したユーザー数(リーチ数)」「投稿が閲覧された回数(インプレッション数)」などの具体的な数値を設定します。とはいえ、最初は具体的な数値といってもイメージがつきづらいと思います。次項で詳しく触れますが、そんなときには、同業他社や目指すアカウントの実績を参考にして、KPIを設定するのがよいでしょう。
「ターゲット」を明確にする
マーケティングを考えた際に、ターゲットを決めるのは大切ですが、関連して「ペルソナ」を設定することも大切です。ペルソナとは、「自社の商品・サービスにとって最も重要で象徴的なお客様像」のことです。ターゲットというとそれなりの範囲になることが多いですが、ペルソナというのは年齢や性別、職業や居住地、趣味嗜好や行動パターン、SNSの利用状況などについてまでを詳細に設定するものです。
なぜそこまで細かく決めなければならないのか?
たとえばターゲットが「30代女性」だと、そこに向けてどんなコンテンツを作ればいいでしょうか?どんなコンテンツを作ればいいか想像しづらいと思います。それは、30代の女性という幅広いターゲット設定をしてしまっているため、何が刺さるのかを絞れないからです。
具体的な一人の人物像としてペルソナを設定することで、際立ったコンテンツ作りができるようになります。ペルソナ設定の際に一緒に設定する項目は、商品によって違いますが、購買行動のステップに必要な項目はすべて決めるようにしましょう。
ペルソナ設定で気を付けること
具体的な一人としてペルソナを設定するのは簡単なようですが、ここにも落とし穴はあります。それが、「都合のよい理想的な人物」を設定しがちということです。
現実的でないペルソナは妄想でしかありません。そのようなペルソナ設定をしていた場合、現実にはいない特定の誰かに向けてコンテンツ発信をし続けるという非生産的なことになり、お客様を逃し続けることになります。
ペルソナ設定では、特に以下の3つの情報と照らし合わせながら、できる限りリアルな人物像を設定することが集客や売上に効果を発揮します。
①自社の商品・サービスを利用している顧客
すでに自社の商品を利用している顧客はヒントの宝庫です。アンケートやインタビューを通じて、ペルソナに設定で重要だと思われる要素を中心に、生活パターンや購買理由などの情報を入手しましょう。
②自社サイトを訪問しているユーザー
自社サイトを持っている場合はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを利用し、どのようなユーザーが訪問しているのか、ユーザーの年代や興味がある分野、訪問経路、アクセス数の多い曜日や時間帯から、生活パターンを予測することができます。
③インターネット上にある調査データ
自社の商品に関連するデータを、インターネットで検索しましょう。特に、性別や年代など細かい属性別にまとめられた調査データは、実態に近いペルソナ設定の参考になります。
お疲れ様でした!
次回「STEP20. SNSの特徴を知る」では、効果的なSNSの運用方法の決め方についてお伝えしますね!
YUKI